徳田紗弥さん(理学療法学科20期生,運動生理Lab,当時4年生,現川崎市立病院)と椿淳裕教授(理学療法学科,運動生理Lab,運動機能医科学研究所)らの研究論文が,国際誌『Advances in Experimental Medicine and Biology』に採択されました!
【研究内容の概要】
脳血流を変化させる因子として様々なものがありますが、平均血圧では一定の範囲内であれば脳血流が一定に維持される脳の自動調節能が働いていると考えられています。しかし、動作などの神経活動を伴わず血圧低下を繰り返すと副交感神経の指標が増加するという報告や、立ち上がり動作時に伴う血圧低下では左右前頭前野で異なる反応を示すという報告があります。そこで急激な血圧の低下を繰り返すことによる平均血圧の変化と左右前頭前野の脳血流の変化について明らかにすることにしました。結果、血圧低下の回数を重ねても平均血圧、左右の前頭前野の脳血流ではいずれにも有意な変化は見られませんでした。
【研究者のコメント】
本研究では、脳の自動調節能が機能している場合には、理学療法中に一過性の血圧変化に伴って脳血流の低下が繰り返し生じても、理学療法を継続できる可能性が考えられます。また、血圧と左右間の脳血流の変化の特徴を捉えることで脳卒中患者に対してのリスク管理に繋がると考えます。
【研究成果のポイント】
開放毎の最小値の時間を左右の前頭前野で比較した点