【卒業生の活躍】陸上トラック競技選手では,体幹筋の筋厚が腰痛既往と関係することを明らかにしました!(2022.07.09)

山本勘太さん(理学療法学科18期生,スポーツ医科学Lab,筑波大学大学院在学)と関根千恵助教(理学療法学科,スポーツ医科学Lab,アスリートサポート研究センター,運動機能医科学研究所)の研究論文が『理学療法科学』に採択されました!

研究内容の概要:
近年,超音波画像から骨格筋内の脂肪・線維組織の程度を推定できる「筋輝度」が注目されております.しかし,若年アスリートの腰痛に体幹筋の筋輝度が関係するかは十分に明らかになっておりません.本研究では,若年アスリートである大学陸上トラック競技選手を対象に,体幹筋の「筋厚」ならびに「筋輝度」と腰痛既往との関係を調べました.その結果,腰痛既往者では,腹直筋と多裂筋の筋厚が低値を示す一方で,筋輝度には差を認めないことを明らかにしました.本研究成果は,『理学療法科学』に掲載予定です.

山本さんと関根先生からのコメント:
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本研究の結果は,陸上トラック競技選手の腰痛には,体幹筋の質ではなく,量(筋の厚さ)が関係する可能性を示しています.今後は腰痛の重症度を考慮した検討や,病態別の検討を行い,腰部障害予防や新たなリハビリテーション方法の考案に繋げていきたいと考えています.

本研究のポイント:
① 若年アスリートを対象に体幹筋の筋厚・筋輝度と腰痛既往との関係を検討した点.
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原著論文情報:
山本勘太,関根千恵,横田裕丈,平林怜,江玉睦明.陸上トラック競技選手における腰痛既往の有無による体幹筋の筋厚と筋輝度の比較.理学療法科学. 2022 (印刷中)