★咳を出す力の強い・弱いに影響をする要因は男女で異なることを解明‼(2017.12.18)

椿淳裕准教授(理学療法学科,運動生理Lab,運動機能医科学研究所)の指導による八幡晶子さん(大学院修士課程修了生、保健学専攻理学療法学分野)らの研究論文が国際誌『Therapeutic Advances in Respiratory Disease』に掲載されました。

運動生理Labでは内部障害の理学療法に繋がる研究を行っており、本研究は呼吸器疾患の理学療法の基礎となる研究です。

研究の概要と指導教員からのコメントは以下の通りです。

研究の概要

 肺炎死亡者数の多くは高齢者の誤嚥性肺炎で、気道に侵入した細菌や異物を排除する防衛機構である咳嗽力(咳の力)が不十分であることが要因のひとつとされています。咳の力の強い・弱いに何が影響しているかを調べることは、介入方法を提案する上で重要です。我々は、新潟市やその近隣の住民に協力してもらい、呼吸機能や筋力,胸郭の柔軟性のうち咳の力に影響する項目を,男女それぞれで検討しました.

 その結果、咳の力に影響する項目は男女で異なることが明らかになりました。また、年齢との相関関係は、女性でのみ認めることがわかりました.

本研究は国際誌『Therapeutic Advances in Respiratory Disease』に掲載されました。

指導教員(椿准教授)からのコメント

 随意咳嗽力は測定が簡便である反面、それに何が影響するかは報告によって異なっていました。今回の研究によって、健康な方に関しての知見が得られましたので、今後は様々な対象者について研究を進める予定です。また、理学療法の介入の効果についても検証していきたいと考えています。

研究のポイント

1. 男性は,第10肋骨胸郭拡張差,吸気筋力,1秒量が関連

2. 女性は、第10肋骨胸郭拡張差,予備吸気量,呼気筋力が関連

3. 女性のみ、年齢との間に負の弱い相関関係

八幡先生図1.jpg

男性における最大呼気流速(CPF)と年齢に有意な相関関係なし(r = -0.20)

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女性における最大呼気流速(CPF)と年齢に弱い有意な相関関係あり(r = -0.24, P < 0.05)

 
  
原著論文情報
  

Yawata A, Tsubaki A, Yawata H, Takai H, Matsumoto K, Takehara N, Kobayashi R. Voluntary cough intensity and its influencing factors differ by sex in community-dwelling adults. Ther Adv Respir Dis. 2017 Dec;11(12):427-433. doi: 10.1177/1753465817741607